Kubectl

Kubectl は Kubenetes の CLI バージョンで、多くの仕事ができる十徳ナイフです。

この本は、Kubectl を使って Kubernetes 内のアプリケーションを宣言的に管理することにフォーカスしていますが、Kubectl の他の機能も網羅しています。

コマンドの分類

Kubectl コマンドは一般的に以下のカテゴリの一つに分類されます。

宣言的なアプリケーション管理

リソースを管理するには、リソース構成と呼ばれる宣言的なファイルを置き、Kubectl Apply コマンドで管理するのが推奨方法です。このコマンドはローカル (またはリモート) にあるファイル群を読み込み、そこに宣言された望ましい状態に合わせてクラスタの状態を変更します。

ワークロードの状態を表示

ワークロードの状態を確認する必要があるときに使用します。

• リソースの状態とその情報の概要表示する
• リソースの状態とその情報の詳細を表示する
• リソースから特定のフィールドを表示する
• ラベルにマッチするリソースを検索する

ワークロードのデバッグ

Kubectl はデバッグをサポートするために以下のようなコマンドを提供します。

• コンテナのログを表示する
• クラスタのイベントを表示する
• コンテナに対して Exec やアタッチを実行する
• クラスタ内のコンテナにあるファイルをユーザーのファイルシステムにコピーする

クラスタの管理

時には、クラスタの Node に対して何らかの操作を実行したくなることがあります。Kubectl は Node からワークロードを drain するコマンドをサポートしています。それを使うと、ワークロードを停止したりデバッグしたりできます。

命令的なコマンド

リソース構成のファイルを書くのは開発時には冗長にすぎると感じる人がいるかもしれません。そういうときには、シェルのようなワークフローでクラスタを命令的に扱いたくなります。Kubectl はリソースを生成・変更するためのユーザーフレンドリーなコマンドを提供しています。

• Deployment、StatefulSet、Service、ConfigMap などのリソースを生成・作成する
• リソースにフィールドを設定する
• テキストエディタで (稼働中の) リソースを編集する